死後もスマホのプライバシーを守るために知っておきたいこと

2025年10月11日 2025年10月22日

am K.K.

スマートフォンには、私たちの生活のすべてが詰まっています。

写真、メッセージ、SNS、銀行アプリ、パスワード…。

だからこそ、「もし自分が亡くなったら、この中身を家族に見られたくない」という不安を抱く人は少なくありません。

では、死後もスマホのプライバシーを守るには、どうすればいいのでしょうか。

iPhoneの「探す」やAndroidの「デバイスを探す」には、遠隔でスマホを初期化する機能があります。

ただしこれは、生前に本人が操作して行うものであり、亡くなったあとに自動で動く仕組みはありません。

つまり、標準機能だけでは「死後にスマホのデータを消す」ことは不可能です。

「死後事務委任契約」とは、本人の死後に発生する各種手続きを、信頼できる第三者へ委任する契約のことです。

公証役場や弁護士を通して締結できますが、強制力が弱く、家族が反対すると実行できない場合もあります。

そのため、「死後にスマホを処分してもらう」などのデジタルデータに関する部分までは、確実に対応できるとは言えません。

各種アカウントを一元管理できるパスワード管理サービスも増えていますが、これらは「生きている利用者本人」がログインする前提で設計されています。

つまり、死後に自動でデータを消去したり、家族の閲覧を防ぐ機能はありません。

また、代理で削除を行うこともセキュリティ上ほぼ不可能です。

方法	内容	メリット	デメリット
パスコードや生体認証を強化	Face IDや指紋認証でロックを厳重にする	本人以外が解除できない	家族は重要情報を見られない
不要データを整理・削除	見られたくない写真や履歴を削除	プライバシーを守れる	保存しておきたい情報まで消してしまわなくてはならない事もある
信頼できる人にパスワードを預ける	紙やUSBで共有	緊急時に備えられる	勝手に使われてしまうリスクがある
遺言・死後事務委任契約を結ぶ	弁護士を通して死後処理を委任	法的に有効な指示が可能	家族が反対すれば実行が難しい
終活アプリを利用する	死後に大事な情報を家族へわたしてくれるので、スマホロックで中を見られない	必要な情報を伝えられ、プライバシーが守られる	有料の場合もある