ネットバンクと相続の課題|デジタル時代に必要な準備

デジタル時代の今、ネットバンクが主流になりつつあり、それに伴い相続の問題が発生しています。

1. ネットバンクの主流化

ネットバンクの主流化につれて、銀行窓口よりもネットバンクの利用が増えています。

ここ十数年で、銀行の利用スタイルは大きく変わりました。

かつては通帳を片手に銀行窓口へ行き、記帳するのが当たり前でしたが、いまではスマホやパソコンで残高や入出金を確認するのが一般的になっています。

特にネットバンクは、手数料の安さ、24時間利用できる便利さ、店舗に行かなくても完結する手軽さが支持され、利用者が急速に増えています。

生活の中心にスマホがある現代において、ネットバンクは欠かせない存在となりつつあります。

2. 縮小する既存銀行

既存の銀行窓口は効率化のために縮小されています。

こうした流れの中で、従来の銀行のあり方は大きな転換点を迎えています。

店舗を訪れて窓口で手続きをするというスタイルは急速に減少しており、支店の統廃合や窓口の縮小が進んでいます。

「人に相談できないのは不安」という声もありますが、銀行側も効率化のために非対面型サービスを進めざるを得ないのが現実です。

結果として、ネット完結型のサービスがますます拡大することは間違いありません。

3. 通帳の廃止とネットバンク化

通用からアプリの明細に変わりつつある今、相続の場面で問題が発生する可能性があります。

その象徴が「通帳の廃止」です。

大手銀行の中には新規口座を作る際に紙の通帳を発行せず、アプリの明細のみで管理する方式を取り入れるところが増えてきました。

「通帳がないと不安」と感じる人は少なくありませんが、銀行にとって通帳の印刷や管理はコストがかかります。

環境負荷を減らす観点からも、今後は通帳なしが一般的になるでしょう。

ただし、この変化は相続の場面で大きな不安要素となります。

4. デジタル遺品トラブルに巻き込まれる可能性

故人のスマホを家族がロック解除できない場合、相続手続きが遅れることがあります。

ネットバンクの口座は紙の通帳のように目に見える形で残りません。

もしも利用者が急に入院したり亡くなった場合、家族がログイン情報を知らなければ相続手続きは大きく遅れます。

最悪の場合、口座の存在自体を知らないまま、放置されてしまうこともあり得ます。

ネットバンクの普及とともにデジタル遺品の問題は、今後ますます増えていくでしょう。

5. 巻き込まれないためには?

ネットバンクのデジタル遺品トラブルを避けるためには、日頃から以下の準備をしておくことが大切です。

ネットバンクのデジタル遺品トラブルを避けるためには、利用銀行を家族に伝えておく必要があります。
  • 利用しているネットバンクを家族に伝えておく
    銀行名と口座の有無だけでも共有しておくと、手続きがスムーズになります。
  • ログイン情報を安全に保管する
    紙に書いて金庫に保管したり、パスワード管理アプリを使い、家族に引き継げるようにします。
  • 定期的に見直す
    不要になった口座は整理しておくと、家族にしても連絡先が絞れるので負担が減ります。

ただし、これらは生前に家族と大切な情報を共有することになります。

「資産の情報を生前には共有したくない」という人はどうすればよいでしょうか?

6.「ロックの向こう」で死後に共有

そこで役立つのが、終活アプリ「ロックの向こう」です。

このアプリでは、ネットバンクを含めた大切なパスワードや口座情報を、セキュリティを確保しながら保管できます。

さらに、利用者に万一のことがあったときに、家族や大切な人に安全に情報を引き継ぐ機能も備わっています。

生前に見られることなく、死後に確実に情報を家族にわたせる点がが大きなメリットです。

死後に情報を共有する方法として終活アプリ「ロックの向こう」があり、死後に家族へ連絡をしてくれます

まとめ

ネットバンクは、便利さと引き換えに「相続」という場面で新しい課題を生んでいます。

通帳の廃止や銀行のオンライン化が進むなか、今後ますますネットバンクと相続の問題は避けて通れなくなるでしょう。

いまからできる準備をしておくことが、家族への思いやりにつながります。

便利なネットバンクを安心して活用するために、将来の相続まで見据えた対策をおススメします。

ネットバンクは相続の面で新たな課題を生んでいますが、準備しておくことで、安心して将来を見据えることができます。