デジタル資産と相続|スマホ時代に必要な新しい備え

目次
デジタル資産ってなに?

昔は相続といえば、土地や家、銀行の預金といった「形のある財産」が中心でした。
でも、今はスマホやパソコンの中に、たくさんの「大切なもの」が入っています。
これをデジタル資産と呼びます。
デジタル資産には、次のようなものがあります。
- 銀行や証券会社のネット口座
- 暗号資産(仮想通貨):ビットコインなど
- サブスク契約:Netflix、クラウドの保存サービスなど
- SNSやメール:LINE、Instagram、Gmailなど
- 写真や動画、電子書籍:思い出や趣味の記録
お金に直接つながるものもあれば、家族にとって大事な思い出になるものもあります。
スマホのロックが壁になる

「スマホがあれば家族への相続はなんとかなる」と思っていませんか?
実はそう簡単ではありません。
スマホは指紋や顔認証、パスコードでしっかり守られています。
AppleやGoogleもプライバシーを大切にしているので、本人以外が勝手に開けるのはほとんど不可能です。
つまり、スマホのロックが分からなければ、中にある資産や思い出にたどり着けないのです。
これがデジタル資産相続の大きな問題点です。
デジタル資産はどうやって相続できる?

法律では、デジタル資産も財産の一部として扱われます。
けれども、実際に家族が使えるようにするにはそれぞれ方法があります。
銀行や証券の口座
死亡届や戸籍を提出すれば、家族でも手続きができます。パスワードを知らなくても大丈夫です。
暗号資産(仮想通貨)
相続の対象にはなりますが、パスワードや秘密のキーがなければ取り出せません。知らなければ、そのまま消えてしまいます。
SNSやメール
FacebookやGoogleは「追悼アカウント」という仕組みがあり、事前に指定しておくと安心です。ただ、多くのサービスは本人以外が入ることを認めていません。
有料サービス(サブスク)
相続できないものがほとんどです。放っておくと料金が引き落とされ続けるので、家族が解約しなければいけません。
このように、同じ「デジタル資産」でも相続できるものとできないものがあります。
相続のためにできる準備

「もしものとき」に備えて、今からできることがあります。
- 自分の資産をリストにまとめる
銀行や証券会社、利用しているサービスを書き出す。 - パスワードを安全に管理する
紙に書くのは危険なので、パスワード管理アプリや終活アプリを使う。 - 遺言に書いておく
「暗号資産がある」「クラウドに写真がある」など、存在だけでもわかるようにしておく。 - サービスの「引き継ぎ設定」を利用する
FacebookやGoogleのように、「自分が亡くなったらどうするか」を設定できるサービスを利用する。
生前に見られるリスク

相続の準備をしておくと、もしものときにスムーズに家族へ情報を伝えられます。
しかし、その一方で大きなリスクを伴う場合もあります。
- まだ生きているうちに、家族が勝手に中を見てしまう可能性がある
- パスワードが漏れて、知らない人に使われてしまう危険性がある
- 生前に内容を知られてしまうことで、家族関係が悪くなってしまう
特にスマホやメールは、日常のプライベートな内容も含まれるため、生前に見られるのは抵抗を感じる人が多いはずです。
こうしたリスクを避けるためには、別の方法を検討することも大切です。
終活アプリ「ロックの向こう」

前述のリスクを回避できるのが終活アプリ「ロックの向こう」です。
このアプリでは、パスワードや資産リストを安全に預かり、本人が亡くなった後にだけ、家族へ必要な情報を伝えることができます。
- 安否確認により死亡後に情報をわたすために、生前に見られることがない
- 盗み見をされる心配がない
- 情報を分割保存するために漏洩に強い
- 必要な情報だけを伝えるので、余計な情報は見られない
「準備をしておきたいけれど、生前に見られるのは嫌」という人にとって、安心できる選択肢になるでしょう。
まとめ
スマホやインターネットが当たり前の時代、デジタル資産も立派な相続の対象です。
けれども、スマホのロックやパスワードの壁があり、思うように引き継げないのが現実です。
- デジタル資産には準備をしないと相続できないものがある
- 生前に共有する方法にはリスクを伴うものがある
- アプリを使えば、プライバシーを守りつつ安心して準備ができる
大切な家族のために、今から備えておくことが何よりの安心につながるのではないでしょうか。

