分割パスワードはパスワードリストの漏洩を防ぐための機能です。

パスワードリストをふたつに分けて、一方をiCloudに保存し、時期がきたらもう一方を受取者にわたします。

ふたつが揃うことで、受取者は内容を把握することができます。

※iCloud以外のクラウドサーバーでも利用可能

『ロックの向こう』は安否確認がとれなくなると自動的にメールを送信することができます(有料)。

また、より確実・安全に受取者へ届けるために、オペレーターが受取者へ電話連絡をするオプションサービスもあります(Digital Ending Service)

文字の区切り位置(分割位置)とは

分割パスワードは、「会社」「ID」「パスワード」の情報をそれぞれ1行づつ入力することからスタートします。

そうしてできあがったパスワードリストを、指定した文字数の位置で分割します。

それを『文字の区切り位置』といいます。

例えば、文字の区切り位置が『5』の場合

『ID:abcdefg』という10文字の行は、

1~5文字    『ID:ab』
6文字以降    『cdefg』

の二つに分割され、それぞれをサーバーへ保存したり、メール送信したりできます。

※ここでは『会社名』『ID』『パスワード』と表現していますが、入力内容は暗証番号でも、文字になるものであればなんでもかまいません。

分割のコツ

パスワードができあがった後は、区切り位置の調整が必要です。

下図は、A社のIDの行は『ID:Taro Tanaka』で14文字になり、パスワードの行も『PW:abcdef12345』で14文字です。

一方、B社はパスワードの行が『PW:1234』で7文字です。

区切り位置を8文字に設定した場合、

A社は

『ID:Taro 』___ 『Tanaka』
『PW:abcde』___ 『1234』

と分割されるので、片方が人に知られても、利用されることはありません。

しかし、B社は7文字のため

『PW:1234』___ 『(空白)』

となってしまうため、『PW:1234』が知られてしまいます。

そこで、B社のパスワードの文字数を増やすことで、効果のある分割をすることができます。

その方法は「→」を使い、行の文字数を増やします。

下図では「→」を3文字追加することで、パスワードを

『PW:12』___ 『34』

に分割しています。

※受取者には、分割した情報をわたす際に『→』は無視する文字とルールをお伝えします。

上記のルールを使って情報を分割することで、文字数が異なるIDやパスワードの複数の情報を、すべて分割することができます。

分割の手順

1.パスワードリストを作成します

2.分割位置を決めます

3.『パスワードの作成』

4.分割表示されます

iCloudでの保存方法

ご自分のiPhoneに紐づいているiCloudへ、下図の左画面を保存することができます。

パスワードの追加・変更があるたびに、この作業は必要です。

1.『iCloudへコピー』

2.『移動』

※二度目からはこの後でメッセージが出るので『置き換え』を選択

ファイルの共有手順

iCloudへ保存したパスワードリストを、死後に渡したい人と共有するために、iCloudの機能を利用します。

こうすることで、受取者が受け取れる情報は常に最新になります。

ですが、生前は、残りのパスワードリストを入手できないため、受取者はパスワードそのものを知ることはできません。

ファイルの共有は1度設定すればOKです。

相手のデバイスがiPhoneでなくても共有することは可能です。

1.ファイルを開きます

2.『ブラウズ』

3.『pwlist』を長押しします。

4.『共有』を選択します

5.リストで「共同作業」を選択

6.「参加対象」のリストをタップ

7.下記のように設定して『完了』

8.メールを選択します

9.メールを加筆修正して、送信先を入れてから送信します

※必ず相手には事前に説明しておきましょう

iCloud以外のサーバーに保存する

iCloud以外で利用しているクラウドサーバーがあり、そこへ保存したい場合のやり方です。

受取者との共有方法については、クラウドサーバーの会社にご確認ください。

『コピー』で内容がコピーされるので、メモ帳などに貼り付けてファイルを保存します。そのファイルをサーバーへ保存します。

あうんのサーバーへ保存

「ロックの向こう」の有料サービスのみで利用できます。

アプリで安否確認がとれなくなり指定日数を過ぎると、このサーバーに保存されたパスワードリストの半分を受取人へ渡します。

サーバーについて

パスワードリスト全体が保存されているのはiPhoneのみです。

『ロックの向こう』を有料でお使いの方に提供するサーバーには、半分だけしか保存されません。

残りの半分は iCloud(あるいは指定したサーバー)に保存されるため、あうんでは内容を確認することはできません。